基礎英文問題精講とは?詳しく紹介
レベルと使い方の部分を詳しく解説させていただきますが、その前に簡単に参考書の紹介です!
基礎英文問題精講は文章量が少ない英語長文を読んで、読解力を伸ばしていく参考書。
結構前に出版された参考書なので、改定はされているとはいえ、現代の参考書とはちょっとイメージが違います。
現代の参考書ってカラフルでイラストも豊富で、楽しく勉強できるものが多いですよね!
基礎英文問題精講は堅い感じで、「苦しみながら学んでいく」という印象で好き嫌いがわかれるので、中身を見てから買った方が良いです!!笑
中身は「構文編」「文脈編」「応用問題編」の3つに分かれています。
この3つのパートをまずは解説して、それから「参考書のレベル」と「偏差値を伸ばす使い方」と進んでいきます!
構文編とは?
例えば「too to構文」「so that構文」「it that構文」といった頻出の構文を、英文の中で正しく訳せるように学んでいきます。
例えば下の例文、パッと訳せるでしょうか!?
I so like your sense of humor that I’m interested to know your background.
ここに入っている構文は、何の構文かわかりますか?
I so like your sense of humor that I’m interested to know your background.
正解は「so that構文」なのですが、これが長文の中で1文まぎれていたとして、そう簡単に訳せないんですよね。
構文を覚えるときに[so that=~するために、~するように」という感じで覚えていく人が多いですが、これを覚えていたとして、まず[so that構文」が英文に含まれていることすら気づけません!
そして構文の訳を単体で覚えていても、英文の中でどう訳すかまで考えていかないと、実践では活きてこないんです・・・。
基礎英文問題精講の構文編では、こうした構文を文の中で訳せるように、和訳を含めた英文読解のトレーニングに取り組みます。
文脈編とは?
文脈編では英語の文章を読む中で、「文脈を正しく理解して、英文を正確に理解する」トレーニングに取り組みます。
例えば「指示語」が出てきたとき、そこまでの流れがしっかりと理解できていないと、「このthisが何を表しているか」が分からず、その先の内容も頭に入ってこないですよね。
基礎英文問題精講の文脈編では、指示語を中心に、和訳に取り組む中で「文脈」を理解できているかを確認していきます。
英文をただ訳すだけでなく、「文の流れまで追っていけるか」は、レベルが上がるにつれてとても大切になっていきます!
応用問題編とは?
応用問題編では実践的な問題で、入試の英語長文の問題を解いていくような章。
構文編と文脈編で学んだことを活かして、和訳だけでなく実践的な設問も解いていきます。
ここから難易度も文章量も少し上がって、結構難しくなっていきます・・・!
ここまでの内容をまとめると、基礎英文問題精講は「構文を訳せるようにし、文脈と正しく読み取れるようにし、最終的に実践的な問題に活かせるようにする」参考書です!
基礎英文問題精講の改定について
基礎英文問題精講は2訂版、3訂版、4訂版と改定されていますが、中身の大幅な変化はありません。
例えば先輩やご兄弟からもらった3訂版を持っているのに、4訂版買いなおす必要はないですね。
どうしても気になるようでしたら、実際に書店で4訂版の中身を見てみて、ご自身のお持ちのバージョンと見比べてみると良いでしょう。
実際に中身を見たうえで、「新しいバージョンの方が良いかも!」と思ったら、買い替えるのが良いと思います。
基礎英文問題精講の難易度
難易度の解説まで長くなってしまいましたが、皆さんが気になる難易度についてお伝えしていきます!
基礎英文問題精講の難易度は「MARCHや中堅国公立大学~早慶や旧帝大の入門レベル」と考えてください。
「え、基礎って言ってるのに難易度高くない!?」と思った人、その通りです笑
大学受験の参考書ってなぜか「基礎」とか「入門」とかタイトルに入っているのに、内容が結構難しいケースって本当に多いんですよね笑
河合塾の偏差値で50後半~60くらいまで到達してから取り組まないと、「全然、英文が読めない・・・」となってしまう可能性が高いです。
英文を訳すトレーニングがメインになりますから、収録されている英文がほとんど読めない状態だと、トレーニングのしようがないですね。
1つレベルが易しい「入門英文問題精講」もあり、こちらはもっと難易度が易しいので、基礎英文問題精講が難しい場合はまずはこちらから。
基礎英文問題精講よりも解説がさらに詳しく、初級者向けになっていますので、基礎固めにとてもおすすめです!
基礎英文問題精講の到達レベル
皆さん気になるのが、「基礎英文問題精講をやりこんだら、どこの大学まで行けるの!?」という点ではないでしょうか。
基礎英文問題精講をしっかりとやりこんで、過去問演習や長文の演習にまで取り組んだらという前提ですが、早稲田や慶應、東大・京大といった難関大学の長文にも対応できるようになります。
「難しい英文を読むための土台」が固まりますので、そこから長文や過去問へと発展させていくことで、難関大学の長文にも対応できるようになっていきます。
1つ上のランクで「英文標準問題精講」も用意されているのですが、こちらはちょっと難易度が高すぎて、大学受験レベルではオーバー枠かなと感じてしまいます。
難しい参考書を追加すればするほど良いというわけではないので、過去問で合格点が取れるようにするために、必要な参考書に取り組んでいきましょう!
他の参考書とのレベルの違い
基礎英文問題精講はポレポレと比較すると1ランク易しく、ポレポレの方が難しいです。
英文読解の透視図となるとさらにレベルは上がって、基礎英文問題精講よりも明らかに難易度が上がります。
有名な「英文解釈の技術シリーズ」ですと、「基礎英文解釈の技術100」と同じくらいの難易度。
ビジュアル英文解釈part1よりはやや難易度が高く、part2よりは少し易しいレベルになります。
レベルはもちろんですが、それぞれ「参考書の目的」が少し異なるので、「何のために参考書に取り組むのか」「どの能力を伸ばしたいのか」を自分で深く分析したうえで、参考書選びをしてください。
やはり書店に実際に足を運んで、「自分のこの部分を強化したい」という目的をもって参考書を見比べて、必要なものを選んでいくのがベストですね!
「有名だから」「友達が使っているから」という理由だけでなく、自分にとって何が必要かを分析することがとても大切です!
基礎英文問題精講を終えたら次は
基礎英文問題精講が終わったら、次は「英語長文ポラリス2」あたりに進んでいくと、とても効果的な演習ができます。
関正生先生が手掛けている、超有名な英語長文の参考書です。
ポラリス2はMARCHより少し難しい難易度になっているので、基礎英文問題精講で学んだことを長文に活かすには最適な難易度。
そして英語長文ポラリス2は、とても解説が詳しく1文1文の構文の解説まで記載されていますから、基礎英文問題精講と同様に精読のトレーニングもできます。
基礎英文問題精講の効果的な使い方
皆さんお待ちかね、「基礎英文問題精講で偏差値を伸ばすための使い方」の解説に入ります!
①まずは例題を解く
例題を解かないと何も始まりませんから、自力で英文を読んで、和訳など設問に回答していきましょう。
和訳問題も下線部だけでなく、全てしっかりと訳してください。
文脈を理解できていないと、下線部の指示語が訳せなかったり、分からない部分の推測が出来なかったりします。
入試本番でも同じで、下線部和訳は下線の意味が問われているだけでなく、文章全体の理解も問われているという事、忘れてはいけません。
そして訳はしっかりと紙に書き出して、自分の回答を解説と丁寧に見比べられるようにしましょう。
面倒くさがって頭で訳を思い浮かべて、すぐに答えを見てしまう人も多いですが、これでは正確な復習ができません。
②解説をじっくり読む
まずは自分が訳した部分がどれくらい合っているか、解答と見比べてください。
それから解説をじっくりと読み、吸収できる部分を吸収していきましょう。
下線部だけでなく、文章全体の解説も理解するようにしてください。
特に「なぜ正しく訳せなかったのか」という部分は大切で、「次回から同じような英文が出てきたときに、初見で訳せるようにするにはどうしたら良いか」まで追求してください!
特定の英文が読めるようになるだけでなく、模試や入試本番で、「初見の英文が読めるようになる」ところまで追求していかないと、実力は伸びていきません。
③徹底的に読み込む
英文を理解したら次は、徹底的に読み込んでください。
すぐに次の問題に行ってしまいたくなる気持ちをグッとこらえて、英文の復習に取り組みます。
英文の冒頭から最後まで、スラスラ読めるようになるまで、和訳や解説も参考にしながら丁寧に読んでいきましょう。
最終的につまることなく、構造や流れを理解したうえで読めるようになったら、次の問題へ進んでいきます!
「音読は、やった方が良いの!?」というご質問は本当によくいただきますが、基礎英文問題精講においては音読は不要です!!
「え、何で音読しなくていいの!?」と驚くかもしれませんが、基礎英文問題精講には音声やCDがついていません。
基礎英文問題精講の難しい英文を自力で音読するとして、その発音は本当に合っているでしょうか?
自分が正しいと思っているけれど、実は誤った発音で音読を繰り返すと、自分の発音はどんどん悪くなってしまいますし、リスニングも聞き取りにくくなってしまいます。
例えば「英語長文ポラリス」や「The Rules英語長文問題集」などは音声がついていますから、こういった参考書を勉強する際に、音読すればOKです。
「音読しなければ成績が伸びない」なんてことはまったくないので、基礎英文問題精講では黙読を徹底的に追及して、英文を読む力を伸ばしていきましょう!!
基礎英文問題精講まとめ
かなり長くなってしまいましたが、ここまでお伝えした内容をまとめていきます!
・文章量が少ない英語長文を読む形式
・解説がとても詳しい
・MARCH~早慶入門レベル
・まずは自力で例題を訳す
・下線部以外も全て読めるように
・音読は音声が無いので不要
・終わったら次はポラリス2がおすすめ
箇条書きで要点をまとめましたので、分からない点があったらまた上からぜひ読み直してください!
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