英文熟考の紹介
この記事では「英文熟考のレベル」と「偏差値が伸びる使い方」の2点を詳しく解説していきますが、最初に英文熟考の簡単な紹介をさせていただきます!
英文熟考は有名な竹岡先生が手掛けている参考書で、「複雑な構文が使われていても、1文の英文を正確に読み取る」力を養っていく目的で作られています。
表紙に「英文法以上、英語長文未満」と記載されているように、学んだ英文法を長文読解に活かしていく、架け橋となるような参考書。
CDもついているので、音読のトレーニングも可能ですし、全体的に解説がとても詳しいです。
「単語や文法はそこそこ勉強したはずなんだけど、長文のレベルがちょっと上がると、上手く読めなくなってしまう。」という人は、ぜひこの英文熟考を勉強してみてください!
1文1文を論理的に英文を読めるようになるので、左から右へ何となく読んでいた人は、世界が変わると思います!
それではここから「英文熟考のレベルと使い方」の解説に入っていきます。
英文熟考のレベル・難易度
英文熟考は上と下に分かれていて、それぞれレベルが異なります。
英文熟考上巻のレベル
・学習者の想定偏差値→53
・英文のレベル→共通テスト・日東駒専
上巻は下巻よりも基本的な内容を扱っていて、英文を読むための基本ルールを学んでいきます。
とはいえ英文のレベルは共通テスト程度はありますので、基礎はある程度固まってから取り組みましょう。
共通テストよりも易しい英文については、単語を覚えていれば、それだけで読めるようになるケースが多いです。
一方で共通テストレベルに入ってくると、文構造が複雑化して、単語や文法を勉強してもそう簡単には読めなくなるので、そこの壁を超えるために「英文熟考」に取り組んでいきます。
英文熟考下巻のレベル
・学習者の想定偏差値→57
・英文のレベル→GMARCH・中堅国公立
下巻では上巻よりも複雑な、倒置や強調といったテーマが扱われています。
GMARCHや中堅国公立大学の二次試験レベルになってくると、こうした複雑な英文が出てきます。
上巻で基本的な英文をしっかりと読めるようにして、下巻でより複雑な英文を読むトレーニングをするという流れですね。
早慶や東大、京大といった難関大学と戦う準備をしていくイメージです。
英文熟考と似た参考書
英文熟考に似た参考書として、「英文解釈の技術シリーズ」が挙げられます。
同様に1文1文の英文を、論理的にしっかりと読めるトレーニングをする参考書です。
英文熟考の上巻は「入門英文解釈の技術70」より少し難しく、下巻は「基礎英文解釈の技術100」と同じくらいの難易度です。
どちらが必ずしも優れているという事はないので、書店で中身を見たり、Amazonなどの評価やレビューを参考にしたりして、自分に合っている方を選ぶと良いでしょう。
ポレポレや透視図、英文解釈クラシック、英文解釈教室、ビジュアル英文解釈などと比べられることがありますが、中身はまったく異なります。
これらの参考書は「まとまった英語の文章の解釈」であり、1文1文の精読のための参考書ではありません。
そしてポレポレや透視図は難易度がとても高く、早慶や東大・京大レベルになっています。
英文熟考の使い方
①自力で英文を訳す
まずは例題の英文を、自力で訳していきます。
頭で訳を思い浮かべるだけでなく、しっかりと紙に訳を書くようにしてください。
訳を書き出すのは少し面倒ではありますが、自分の訳をちゃんと解答と見比べていかないと、回答のクセやミスを修正する作業が雑になってしまいます。
また訳を書き出す際には、「SVOCや修飾部まで含め、全ての構文を書き込む」ようにしましょう。
英文熟考には構文の解説が全て記載されていて、この解説と同じように解釈ができているかが、最も大切なポイントになります。
「訳せなかった」で終わりではなく、「この構造の解釈が、こうなってしまっていた」という、本質的な部分まで踏み込んでいかなければいけません。
この作業が英文熟考に取り組む理由でもあり、偏差値が伸びるポイントなので、構文の解析には必ず取り組みましょう。
②解説をじっくりと読む
解説をじっくりと読んで、自分の訳や構文の解釈が正しくできているかを確認しましょう。
文の構造の理解が正しくなかった部分は、文構造がなぜこうなるのか、踏み込んで理解するようにしてください。
自力で正しく構文を書き込めるようになったら、徹底的に黙読で読み込んでいきます。
文の構造を理解したうえで、スラスラと読めるようになるまで、何回も読んでください。
理論を超えて感覚的に理解できるようになって初めて、入試で似た英文が出てきた際に、正しく訳せるようになります。
③音読に取り組む
黙読で構造まで理解して、スラスラ読めるようになったら音読です。
「とりあえず音読やっとけばいいか」という感じの人がすごく多いのですが、正しい発音で音読しながら理解するというのは、黙読よりもずっと難しい作業になります。
黙読で完ぺきに理解したら、CDを使って音読のトレーニングに入りましょう。
CDで正しい発音を聞いて、それをマネして音読していきます。
自分で何となく発音していると、誤った発音が定着してしまいますから、逆効果になりかねません。
音読する時は英文熟考に限らず、音声は活用するようにしてください。
英文熟考が終わったら次!
英文熟考で1文1文を正確に読めるようにしたら、次は長文の読解へステップアップしていきます。
「英語長文ハイパートレーニング」「英語長文ポラリス」「The Rules英語長文問題集」「英語長文レベル別問題集」など、英文熟考と同様に構文の解説が詳しい参考書を選んでください。
同じように「初見で解く」→「構文の確認」→「黙読で完ぺきに理解」→「音読」という流れで進めていってください。
共通テストレベルの長文からスタートしていくと、英文熟考から接続しやすいと思います!
英文熟考まとめ!
長くなりましたが、最後に英文熟考の重要なポイントをまとめていきます。
・短文を読めるようにする参考書
・レベルは共通テスト~MARCH
・自力で訳を書き出し、構文を書き込む
・黙読で完ぺきに理解したら音読へ
・構文解説が詳しい参考書へ進む
以上、英文熟考の解説でした!
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